棚田のことについて少し学んだイモ太は、天の声といっしょに棚田へとむかっています。
昔のおうちは平らな場所で同じようにお米を作っていたことを思い出します。
「なんでこんなところでお米を作っているんだろう?」
だけど、こんなところに田んぼを作らなくてもいいのにね。坂道しんどいじゃん。
ふぉっふぉっふぉっ。そうじゃな、平地の方が楽じゃな。なんでこんなところに田んぼを作っているかわかるかな?
う~ん。お米が関係している?
鋭いのぉ。そうじゃ、お米が関係しているんじゃ。昔の話じゃが、昔、お米はお金の代わりに使われていたんじゃ。
お米がお金の代わりに!?
昔は、場所によって使っているお金が違ったり、ニセモノもあったりして、あんまり信用できないものじゃったんじゃ。それより、食べることのできるお米の方がよっぽど信用できたということじゃな。
なるほど、確かに食べれるお米でお買い物する方が安心だね。
じゃから、昔の人は、お米をたくさん作ろうと、色々な場所に田んぼを作る努力をしていたんじゃ。
棚田が急に増えたのは、人間どうしが戦っていた戦国時代からなんじゃ。
戦国時代?
そうじゃ。昔、人間が自分達の領地を戦って広げていた時代の話じゃ。その時に、山の上などに大きなお城が作られていったんじゃ。その時の技術が棚田づくりに活かされているんじゃ。
お城と棚田に関係があるんだ…。
お城の周りにある堀を作る技術は田んぼに水を入れるための用水路に、敵の侵入を防ぐ土塁を作る技術は田んぼに水を貯めるための畦づくりに、お城の石垣を積む技術は田んぼを段々にすることに使われているんじゃ。
すごい!!じゃあ、棚田は小さなお城みたいなものなんだね。
昔の人たちは、限られた自分達の領土で、できるだけたくさんのお米を作るために色々な技術を使っていたんじゃな。
棚田が険しい山の中にある理由を学べたイモ太。
もう少しで中田の棚田に到着だ!!
今回のポイント
・お金の代わりに使われていたお米をたくさん作るために、山の中に棚田が作られたよ。
・棚田は戦国時代から急に増えはじめたみたいだね。
・お城を作る技術が、棚田づくりにも活かされているよ。
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